退職金3,500万円は、上場企業の執行役員クラスや、勤続年数の長い大企業の部長・本部長に見られる水準です。退職所得の金額が大きくなるため、所得税の累進税率の影響を受け始めます。

勤続35年の場合、退職所得控除は1,850万円で、退職所得は825万円(課税対象412.5万円)。所得税率20%が適用され、税金は約67万円(手取り率約98.1%)。勤続25年の場合は控除額1,150万円、退職所得1,175万円(課税対象587.5万円)で、税金は約100万円を超えます。

この金額帯になると、iDeCoとの関係を慎重に検討する必要があります。2024年以降、iDeCoの一時金受取と退職金の受取時期によっては、退職所得控除の重複利用に制限がかかります。退職金とiDeCoの受け取りタイミングを19年以上ずらすことで、それぞれ別々に退職所得控除を適用できるため、長期的な計画が求められます。