転職・退職時の税金ガイド【2026年版】

最終更新: 2026年3月

転職・退職に伴う税金・社会保険の変化をわかりやすく解説します。退職金の手取り計算ツール、確定申告の要否判定ツール付き。

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転職・退職で変わる税金の概要

退職や転職をすると、給与天引きで自動的に処理されていた税金や社会保険の手続きを自分で行う必要が出てきます。主に以下の4つのポイントを押さえましょう。

退職金の税金

退職金は「退職所得控除」と「1/2課税」の優遇があり、通常の給与より大幅に税金が軽減されます。勤続年数が長いほど控除額が増加します。

住民税の切り替え

給与天引き(特別徴収)から、自分で納付する「普通徴収」に切り替わります。退職時期によって一括徴収になるケースもあります。

確定申告で還付

年の途中で退職し年末調整を受けていない場合、確定申告をすることで源泉徴収された所得税が還付される可能性があります。

社会保険の切り替え

健康保険は「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養」の3つから選択。年金は国民年金への切り替えが必要です。

退職金の手取りミニ計算ツール

退職金手取り額
-
項目金額

確定申告の要否判定ツール

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住民税の切り替え解説

住民税は前年の所得に基づき、6月〜翌5月の1年間で12分割して給与天引き(特別徴収)されます。退職すると、退職時期によって残額の扱いが異なります。

1月〜5月に退職する場合

住民税の残額(退職月〜5月分)が最後の給与・退職金から一括徴収されます。これは法律上の義務であり、原則として分割払いは選択できません。

6月〜12月に退職する場合

残額について以下の2つから選択できます。

  • 普通徴収に切替:自宅に届く納付書で自分で納付(年4回の期限あり)
  • 一括徴収を希望:最後の給与から残額をまとめて天引き

住民税の切り替えタイムライン

退職日

会社が市区町村へ「給与所得者異動届出書」を提出。特別徴収が終了。

退職後1〜2か月

普通徴収の場合、市区町村から納税通知書が届く。納付期限を確認。

転職先に入社

転職先の会社に「特別徴収への切替申請書」を提出してもらう。

切替完了(1〜2か月後)

転職先の給与から住民税の天引き(特別徴収)が再開される。

注意:退職してから転職先で特別徴収が再開されるまでの間は、普通徴収の納付書で自分で支払う必要があります。納付期限を過ぎると延滞金が発生するため、届いたらすぐに確認しましょう。

社会保険の選択肢比較

退職後の健康保険には主に3つの選択肢があります。それぞれの特徴を比較して、自分に合ったものを選びましょう。

項目 任意継続 国民健康保険 家族の扶養
加入期間 最長2年間 制限なし 制限なし
保険料 在職時の約2倍
(上限あり)
前年所得により
算定
0円
保険料の目安
(年収500万の場合)
月額約3〜4万円 月額約3〜5万円
(自治体による)
0円
手続き先 退職後20日以内に
健保組合・協会けんぽ
退職後14日以内に
市区町村役場
家族の勤務先
扶養家族 そのまま継続可能 1人ずつ加入
(保険料増)
-
条件 退職前に継続2か月
以上の被保険者期間
誰でも加入可能 年収130万円未満
(60歳以上は180万円)
ポイント:扶養に入れる条件を満たす場合は保険料0円の「家族の扶養」が最もお得です。それ以外の場合は、退職前の年収が高ければ任意継続の上限が効いてお得なケース、逆に退職翌年(前年所得が下がった後)は国保が安くなるケースがあります。両方の保険料を試算して比較しましょう。

年金について

退職すると厚生年金から脱退し、再就職するまで国民年金(第1号被保険者)への切り替えが必要です。保険料は月額16,980円(2026年度)です。配偶者が第2号被保険者(会社員等)の扶養に入る場合は第3号被保険者となり、保険料の負担はありません。

失業保険(雇用保険)の基礎知識

雇用保険に加入していた方は、退職後に「基本手当(失業保険)」を受給できる場合があります。

自己都合退職

離職前2年間に12か月以上の被保険者期間が必要。給付制限期間は原則2か月(5年間に2回まで)。3回目以降は3か月。

会社都合退職

離職前1年間に6か月以上の被保険者期間で受給可能。給付制限なし。給付日数も自己都合より多い。

受給期間と金額の目安

被保険者期間自己都合会社都合(30〜44歳)
1年以上5年未満90日180日
5年以上10年未満90日240日
10年以上20年未満120日270日
20年以上150日330日

基本手当日額は、離職前6か月間の給与の約50〜80%(上限あり)です。年齢によって上限額が異なります。

重要:失業保険は非課税です。所得税・住民税ともにかかりません。確定申告で収入に含める必要もありません。ただし、受給中は健康保険の扶養に入れない場合があるため注意してください。

よくある質問(FAQ)

退職後に確定申告は必要ですか?
年の途中で退職し、年内に再就職しなかった場合は年末調整が行われないため、確定申告が必要です。多くの場合、源泉徴収で多めに引かれた所得税の還付を受けられます。退職金については「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出済みであれば、原則として確定申告は不要です。
退職後の住民税はどうなりますか?
1〜5月退職の場合は残額が一括徴収されます。6〜12月退職の場合は普通徴収(自分で納付)に切り替わります。転職先が決まれば特別徴収を再開できます。住民税は前年の所得に基づくため、退職翌年も支払いが発生する点に注意してください。
失業保険に税金はかかりますか?
失業保険(基本手当)は非課税です。所得税も住民税もかかりません。確定申告の際に収入として申告する必要もありません。ただし、再就職手当や就業促進定着手当なども同様に非課税です。

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