【2026年版】確定申告のやり方ガイド|必要な人・不要な人・やり方を完全解説

最終更新: 2026年3月

確定申告の時期が近づくと「自分は確定申告が必要なのか?」「やり方がわからない」と悩む方が少なくありません。この記事では、2025年分(令和7年分)の確定申告について、申告が必要な人・不要な人の判定から、e-Taxを使った具体的な申告手順、2026年税制改正の影響まで、初心者にもわかりやすく完全解説します。

2026年の確定申告の基本情報

2025年分の確定申告

申告期間:2027年2月16日(火)〜 3月15日(月)

2025年1月1日〜12月31日の所得について申告します。還付申告は2027年1月1日から提出可能です。

確定申告とは、1年間(1月1日〜12月31日)の所得と納めるべき税金を計算し、税務署に申告・納税する手続きです。会社員の多くは年末調整で完結しますが、副業収入がある方やフリーランスの方、医療費が多くかかった方などは確定申告が必要です。

2025年分の確定申告は、2027年2月16日(火)から3月15日(月)までが申告期間です。ただし、税金が戻ってくる「還付申告」については2027年1月1日から提出可能で、5年間の猶予があります。

申告方法は大きく分けて3つあります。

申告方法 メリット デメリット
e-Tax(オンライン) 24時間提出可能、還付が早い(約3週間) マイナンバーカードが必要
確定申告書等作成コーナー 画面の案内に従って入力、自動計算 インターネット環境が必要
税務署窓口・郵送 対面で相談可能 混雑、還付まで1〜2か月
出典

国税庁「令和7年分 確定申告特集」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/index.htm)を参考に作成しています。

確定申告が必要か30秒で判定

いくつかの質問に答えるだけで、あなたに確定申告が必要かどうかを自動判定します。

確定申告が必要な人

以下に該当する方は、原則として確定申告を行う義務があります。該当するかどうか不明な場合は、当サイトの確定申告判定ツールをご活用ください。

会社員・パートで確定申告が必要なケース

1. 副業の所得が年間20万円を超える場合
本業の給与以外に、副業(アルバイト・フリマ売上・アフィリエイト・動画配信など)で得た所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。「所得」とは収入から経費を差し引いた金額であり、売上そのものではありません。

2. 給与収入が2,000万円を超える場合
年間の給与収入が2,000万円を超える方は、年末調整の対象外となるため、必ず確定申告が必要です。

3. 2か所以上から給与を受けている場合
メインの勤務先以外からも給与を受けている場合、従たる給与の収入金額と各種所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。

4. 医療費控除を受けたい場合
年間の医療費が10万円(所得200万円未満の方は所得の5%)を超えた場合、確定申告で医療費控除を受けることで税金が還付されます。年末調整では対応できないため、確定申告が必要です。

5. 住宅ローン控除の初年度
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、適用1年目のみ確定申告が必要です。2年目以降は年末調整で適用可能です。

6. ふるさと納税でワンストップ特例を使わなかった場合
ふるさと納税の寄附先が6自治体以上の場合、またはワンストップ特例の申請を忘れた場合は確定申告が必要です。

会社員以外で確定申告が必要なケース

7. フリーランス・個人事業主
事業所得がある方は、原則として確定申告が必要です。青色申告を選択すれば最大65万円の特別控除を受けられるため、e-Taxでの電子申告がおすすめです。

8. 不動産所得がある場合
家賃収入などの不動産所得がある方は確定申告が必要です。

9. 株式・暗号資産の売却益がある場合
特定口座(源泉徴収なし)や一般口座で株式を売却して利益が出た場合、また暗号資産(仮想通貨)の売却益がある場合は確定申告が必要です。NISA口座での売却益は非課税のため申告不要です。

10. 退職所得がある場合(退職所得の受給に関する申告書を提出しなかった場合)
退職金を受け取った際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった場合は、確定申告で精算する必要があります。

対象者 条件 申告の種類
副業会社員 副業所得が年間20万円超 義務
高所得会社員 給与収入2,000万円超 義務
フリーランス 事業所得あり(原則全員) 義務
医療費が多い方 年間医療費10万円超 任意(還付)
住宅購入者 住宅ローン控除1年目 任意(還付)
ふるさと納税利用者 6自治体以上 or ワンストップ未申請 義務/任意

確定申告が不要な人

以下に該当する方は、原則として確定申告の必要はありません。

1. 会社員で年末調整が済んでいる方
給与収入が1か所のみで、年末調整で各種控除の手続きが完了している場合は確定申告不要です。生命保険料控除・配偶者控除・扶養控除などは年末調整で処理されます。

2. 副業所得が年間20万円以下の会社員
副業の所得(収入-経費)が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税の申告は別途必要となる点にご注意ください。お住まいの市区町村への住民税申告を忘れないようにしましょう。

3. 公的年金等の収入が400万円以下で、他の所得が20万円以下の方
年金受給者で上記に該当する方は確定申告不要制度の対象です。ただし、医療費控除などを受ける場合は申告した方が有利です。

4. 所得が基礎控除以下の方
2026年の税制改正により基礎控除が引き上げられました。合計所得が基礎控除額以下であれば、税額が発生しないため原則として申告不要です。

注意

「確定申告不要」=「住民税の申告も不要」ではありません。副業所得が20万円以下で確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は市区町村に行う必要があります。

2026年税制改正の影響(基礎控除95万円)

2026年の税制改正は、確定申告にも大きな影響を与えます。最も注目すべきは基礎控除の引き上げです。

2026年改正ポイント

基礎控除が48万円から最大95万円に引き上げ。2025年分の所得から適用されるため、2027年2〜3月に行う確定申告から新しい控除額で申告します。

合計所得金額 改正前の基礎控除 改正後の基礎控除 増加額
132万円以下 48万円 95万円 +47万円
132万円超〜336万円以下 48万円 88万円 +40万円
336万円超〜489万円以下 48万円 68万円 +20万円
489万円超〜655万円以下 48万円 63万円 +15万円
655万円超〜850万円以下 48万円 58万円 +10万円
850万円超〜2,400万円以下 48万円 48万円 ±0

この改正により、特にフリーランスや個人事業主の方は還付金が増える可能性が高いです。たとえば、事業所得300万円のフリーランスの場合、基礎控除が48万円から88万円に+40万円増えるため、所得税率10%で計算すると約4万円の減税効果があります。

また、給与所得控除の最低額も55万円から65万円に引き上げられました。これにより所得税の非課税ライン(いわゆる年収の壁)は103万円から160万円に広がっています。パートやアルバイトの方で確定申告が必要かどうかの判断基準も変わりますので、ご注意ください。

出典

財務省「令和8年度税制改正の大綱」(https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/)、国税庁「基礎控除」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1199.htm)を参考に作成しています。

e-Taxでの申告方法ステップバイステップ

e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使えば、自宅から24時間いつでも確定申告を提出できます。還付金の振込も通常約3週間と、書面提出(約1〜2か月)より大幅に早くなります。ここでは、スマートフォンとマイナンバーカードを使った最も簡単な方法を解説します。

e-Taxでの確定申告 6ステップ
  1. マイナンバーカードを準備する
    マイナンバーカードとスマートフォン(またはICカードリーダー)を用意します。マイナンバーカードの暗証番号(4桁の利用者証明用電子証明書パスワード)も確認しておきましょう。
  2. 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセス
    国税庁の確定申告書等作成コーナー(https://www.keisan.nta.go.jp/)にアクセスし、「作成開始」を選択します。提出方法は「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選びます。
  3. マイナポータルと連携する
    マイナポータルと連携すると、医療費通知・ふるさと納税・生命保険料などのデータが自動入力されます。この連携により、入力の手間が大幅に省けます。
  4. 収入・所得を入力する
    源泉徴収票の内容を入力します。マイナポータル連携を使えば給与データが自動取得される場合もあります。副業収入や事業所得がある場合は、該当する所得区分に入力します。
  5. 各種控除を入力する
    医療費控除、住宅ローン控除、ふるさと納税(寄附金控除)、社会保険料控除などを入力します。基礎控除は2026年の改正後の金額が自動計算されます。
  6. 内容を確認して送信する
    計算結果(納付額または還付額)を確認し、問題なければマイナンバーカードで電子署名して送信します。送信後、受付番号が表示されるので控えておきましょう。還付金がある場合は、振込先の銀行口座を入力します。
スマートフォンだけで完結する方法

2025年分の確定申告から、スマートフォンだけで申告が完結する範囲がさらに拡大されています。給与所得・医療費控除・ふるさと納税の申告であれば、パソコンがなくてもスマートフォンのみで完了可能です。マイナポータルアプリでマイナンバーカードを読み取り、確定申告書等作成コーナーのスマートフォン版から申告できます。

出典

国税庁「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」(https://www.e-tax.nta.go.jp/)を参考に作成しています。

必要書類チェックリスト

確定申告に必要な書類は、申告内容によって異なります。以下のチェックリストで、ご自身に必要な書類を確認してください。

全員共通で必要なもの

書類 入手先 備考
マイナンバーカード 市区町村 e-Tax利用時に必須
銀行口座情報 - 還付金の振込先
源泉徴収票 勤務先 給与所得者は必須

申告内容別に必要な書類

申告内容 必要書類
医療費控除 医療費の領収書、医療費控除の明細書、健保の医療費通知
住宅ローン控除(1年目) 住宅借入金等特別控除額の計算明細書、登記事項証明書、売買契約書、住宅ローン残高証明書
ふるさと納税 寄附金受領証明書(各自治体発行)
副業・事業所得 収支内訳書(白色)または青色申告決算書、経費の領収書
株式・配当所得 年間取引報告書、特定口座年間取引報告書
生命保険料控除 生命保険料控除証明書(年末調整で未提出の場合)
マイナポータル連携で書類入力を省略

マイナポータルと連携すれば、医療費通知データ・ふるさと納税の寄附金受領証明書・生命保険料控除証明書などが自動的に取得・入力されます。事前にマイナポータルで連携設定を済ませておくことをおすすめします。

副業の税金を今すぐ計算

副業収入と経費を入力するだけで、確定申告で納める税金と手取り額を自動計算します。

医療費控除・住宅ローン控除の併用

確定申告で特に多い「医療費控除」と「住宅ローン控除」について、それぞれの仕組みと併用時の注意点を解説します。

医療費控除のポイント

医療費控除は、1年間に支払った医療費の合計が10万円(または所得の5%のいずれか少ない方)を超えた場合に適用される所得控除です。控除額の上限は200万円です。

対象となる医療費には、病院の診察費・治療費・入院費のほか、処方薬代、通院の交通費(公共交通機関)、歯科治療費(保険適用外の自費治療も一部対象)などが含まれます。一方、美容整形やサプリメント代、健康診断費(異常が見つからなかった場合)は対象外です。

計算式

医療費控除額 = 支払った医療費 - 保険金等で補填された金額 - 10万円(または所得の5%)

また、セルフメディケーション税制(特定の市販薬の購入費が年間12,000円を超えた場合に適用)を選択することもできます。ただし、通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できないため、有利な方を選択してください。

住宅ローン控除のポイント

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用して住宅を取得・増改築した場合に、年末のローン残高の0.7%が所得税から直接控除される制度です。控除期間は新築住宅の場合最長13年、中古住宅の場合10年です。

住宅ローン控除は「税額控除」であるため、所得控除である医療費控除とは性質が異なります。計算の順序は「所得控除(医療費控除など)→ 税額計算 → 税額控除(住宅ローン控除)」となるため、両方とも適用されます。

併用時の注意点

医療費控除と住宅ローン控除を併用する場合、以下の点に注意が必要です。

所得税から引ききれない住宅ローン控除額は住民税から控除されます(上限あり)。医療費控除により課税所得が減ると、所得税額が減少し、住宅ローン控除で引ける額が減る場合があります。ただし、住民税からの控除で補われるケースが多いため、医療費控除を申告しないよりは申告した方が有利になることがほとんどです。

迷った場合は、まず医療費控除の計算をして還付額を確認し、その上で住宅ローン控除と併せた総還付額を比較することをおすすめします。

医療費控除額をかんたん計算

年間の医療費を入力するだけで、控除額と還付金の目安を自動計算します。

よくある失敗と注意点

確定申告で特に多い失敗と、その対処法を紹介します。初めて申告する方は特にご注意ください。

1. 副業所得20万円以下でも住民税の申告を忘れる
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は必要です。住民税の申告を忘れると、後日市区町村から指摘を受ける場合があります。お住まいの市区町村の窓口またはオンラインで住民税の申告を行いましょう。

2. 経費として認められないものを計上する
副業や事業の経費は「事業に直接関連する支出」に限られます。プライベートの食費や旅行代を経費として計上すると、税務調査で否認され、追加の税金(加算税)を課される可能性があります。

3. 医療費控除の対象外のものを含めてしまう
健康診断費(異常なしの場合)、予防接種費用、美容目的の支出、サプリメント代などは医療費控除の対象外です。対象となるかどうか迷った場合は、国税庁のタックスアンサーで確認しましょう。

4. ふるさと納税のワンストップ特例が無効になることを知らない
ワンストップ特例を申請していても、確定申告を行うとワンストップ特例は無効になります。医療費控除などで確定申告する場合は、ふるさと納税分も忘れずに確定申告に含める必要があります。

5. 期限ギリギリに焦って間違える
3月15日の期限直前は税務署も確定申告書等作成コーナーも混雑します。余裕をもって2月中に準備を始め、早めに申告することをおすすめします。e-Taxなら期間中24時間いつでも提出可能です。

6. 源泉徴収票の金額を転記ミスする
源泉徴収票の「支払金額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」などを手入力する場合、転記ミスに注意してください。マイナポータル連携を使えば自動入力されるため、ミスを防げます。

万が一申告を間違えた場合

確定申告の内容に誤りがあった場合、期限内であれば「訂正申告」として再提出できます。期限後に間違いに気づいた場合は、「修正申告」(税額が増える場合)または「更正の請求」(税額が減る場合)の手続きが必要です。更正の請求は法定申告期限から5年以内に行えます。

出典

国税庁「確定申告を間違えたとき」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2026.htm)を参考に作成しています。

確定申告の準備をツールでサポート

確定申告が必要かの判定、医療費控除の計算、副業の税金シミュレーションをすべて無料で利用できます。

よくある質問

2026年の確定申告の期間はいつからいつまでですか?
2025年分(令和7年分)の確定申告期間は、2027年2月16日(火)から3月15日(月)までです。ただし、還付申告(税金が戻ってくる申告)は2027年1月1日から5年間提出可能です。e-Taxを利用すれば、期間中は24時間いつでも提出できます。
会社員でも確定申告が必要な場合はありますか?
はい、会社員でも以下の場合は確定申告が必要です。副業の所得が年間20万円を超える場合、給与収入が2,000万円を超える場合、2か所以上から給与を受けている場合、医療費控除や住宅ローン控除(1年目)を受ける場合などが該当します。年末調整だけでは対応できない控除がある場合は確定申告が必要です。
e-Taxで確定申告するには何が必要ですか?
e-Taxでの確定申告には、マイナンバーカードとICカードリーダー(またはマイナンバーカード対応のスマートフォン)が必要です。スマートフォンだけで完結する方法もあり、マイナポータルアプリを使ってマイナンバーカードを読み取り、確定申告書等作成コーナーから申告できます。
2026年の税制改正は確定申告にどう影響しますか?
2026年の税制改正では基礎控除が48万円から最大95万円に引き上げられました。これにより、2025年分の所得税から適用され、多くの方の税負担が軽減されます。確定申告書では新しい基礎控除額を記載する必要があります。特に個人事業主やフリーランスの方は、控除額の増加により還付金が増える可能性があります。
確定申告を忘れた・遅れた場合はどうなりますか?
確定申告の期限を過ぎた場合、無申告加算税(原則15〜20%)や延滞税が課される可能性があります。ただし、期限後でも早めに申告すれば、無申告加算税が5%に軽減される特例があります。また、還付申告の場合は期限後でもペナルティなく提出可能です。気づいた時点で速やかに申告することをおすすめします。