ボーナスの税金の仕組みを徹底解説
ボーナス(賞与)は、多くの会社員にとって年に2回のうれしい収入です。しかし、「思ったより手取りが少ない」と感じた経験はありませんか? ボーナスからも通常の給与と同様に所得税と社会保険料が天引きされますが、その計算方法は通常の給与とは異なる独自のルールが適用されます。
ボーナスの源泉徴収税率は「前月の給与」で決まる
ボーナスの所得税は、毎月の給与のように税額表の月額欄を見るのではなく、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使用して計算されます。この表では、前月の社会保険料控除後の給与金額と扶養親族等の数によって税率が決まります。
具体的な計算の流れは以下のとおりです。
- 前月の給与(額面)から社会保険料を差し引いた「社会保険料控除後の給与」を求めます。
- この金額と扶養人数を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて税率を求めます。
- ボーナスから社会保険料を差し引いた金額に、上で求めた税率をかけて所得税を計算します。
つまり、前月の給与が高いほどボーナスの税率も高くなり、逆に前月の給与が低ければ税率は低くなります。育児休業明けなどで前月の給与が少ない月にボーナスが支給されると、手取りが多くなるケースもあります。
ボーナスの社会保険料
ボーナスにかかる社会保険料の料率は通常の給与と同じです。健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料がそれぞれ差し引かれ、40歳以上の方は介護保険料も加わります。
ただし、ボーナスの社会保険料には上限額があります。
- 厚生年金:1回の賞与につき150万円が上限(標準賞与額)。150万円を超える部分には厚生年金保険料がかかりません。
- 健康保険:年間累計573万円が上限。年に複数回ボーナスがある場合でも、合計573万円までが社会保険料の対象です。
高額ボーナスが支給される方は、この上限の恩恵を受けることになります。
ボーナスの住民税はどうなる?
実は、ボーナスから住民税が直接天引きされることはありません。住民税は前年の所得に対して計算され、6月から翌5月にかけて毎月の給与から12回に分けて天引きされます(特別徴収)。ボーナスで得た収入は、翌年の住民税計算に反映されることになります。
ボーナスの手取り率の目安
一般的に、ボーナスの手取りは額面の約75〜85%程度になります。年収や前月給与によって変動しますが、おおよその目安は以下のとおりです。
- 前月給与25万円 × ボーナス50万円 → 手取り約40万円(約80%)
- 前月給与35万円 × ボーナス80万円 → 手取り約62万円(約78%)
- 前月給与50万円 × ボーナス100万円 → 手取り約75万円(約75%)
ボーナスの手取りを増やすには
ボーナスの手取りを直接増やす方法は限られますが、以下の点を確認してみましょう。
- 扶養控除の申告漏れがないか確認:扶養親族が増えると、ボーナスの源泉徴収税率が下がります。
- iDeCoの活用:iDeCoの掛金は年末調整で還付されるため、間接的に手取りアップにつながります。
- ふるさと納税:ボーナス分の収入も含めた年収で控除上限額を計算し、賢く活用しましょう。