会社員vsフリーランスの手取り比較【2026年版】|同じ年収でも手取りが違う理由

最終更新: 2026年3月

30秒でわかるポイント

  • 年収600万円の手取り:会社員約470万円 vs フリーランス約410万円(経費なしの場合)
  • 最大の差は社会保険料:会社員は会社が半額負担、フリーランスは全額自己負担
  • フリーランスは経費計上青色申告65万円控除で手取りを増やせる
  • 将来の年金額も大きく違う:厚生年金(会社員)vs 国民年金のみ(フリーランス)

同じ年収でも、会社員とフリーランスでは社会保険料・税金の仕組みが異なるため手取り額に大きな差が出ます。年収別の比較表とシミュレーターで、具体的な金額差を確認しましょう。

年収別の手取り比較表

会社員(40歳未満・独身)とフリーランス(青色65万円控除・経費率20%)の場合。

年収 会社員の手取り フリーランスの手取り 差額
400万円 約315万円 約295万円 約20万円
600万円 約470万円 約420万円 約50万円
800万円 約600万円 約540万円 約60万円
1,000万円 約730万円 約650万円 約80万円
※ フリーランスは売上=年収として経費率20%、青色申告65万円控除で計算。実際は業種や経費の内容により大きく異なります。

社会保険の違い

項目 会社員 フリーランス
健康保険 協会けんぽ(会社が半額負担)
料率:約10%の半分=約5%
国民健康保険(全額自己負担)
所得に応じて算定、上限約106万円/年
年金 厚生年金(会社が半額負担)
料率:18.3%の半分=約9.15%
国民年金(定額)
月額16,980円(2026年度)
雇用保険 加入(本人負担0.6%) 加入不可
労災保険 加入(全額会社負担) 原則なし(特別加入制度あり)
将来の年金額
(年収500万・40年加入)
基礎年金+厚生年金
約170万円/年
基礎年金のみ
約80万円/年
傷病手当金 あり(最長1年6ヶ月) なし

税金計算の違い

項目 会社員 フリーランス
収入から差し引ける控除 給与所得控除
年収に応じて自動計算(最大195万円)
必要経費+青色申告特別控除
実際の経費+最大65万円
確定申告 原則不要(年末調整で完結) 毎年必須(2〜3月)
住民税 特別徴収(給与天引き) 普通徴収(自分で納付)
消費税 関係なし 課税売上1,000万円超で課税事業者
(インボイス登録で任意課税も)
個人事業税 なし 事業所得290万円超で課税(税率3〜5%)

手取り比較シミュレーター

年収と経費率を入力すると、会社員とフリーランスの手取り額を比較計算します。

万円
%

メリット・デメリット比較

会社員のメリット・デメリット

  • メリット: 社会保険を会社が半額負担、安定した収入、有給休暇・傷病手当金がある、確定申告不要(年末調整で完結)、退職金がある場合が多い
  • デメリット: 収入の上限が限られる、経費を自由に使えない、時間・場所に拘束される、副業制限がある場合がある

フリーランスのメリット・デメリット

  • メリット: 収入に上限がない、経費を柔軟に計上できる、時間・場所の自由、節税手段が多い(小規模企業共済・iDeCo等)、仕事を選べる
  • デメリット: 社会保険が全額自己負担、収入が不安定、傷病手当金なし、確定申告が必須、ローン審査が不利

会社員 vs フリーランスの基礎知識

なぜ同じ年収でも手取りが違うのか

手取り額に差が出る最大の要因は社会保険料の負担構造です。会社員の場合、厚生年金保険料(18.3%)と健康保険料(約10%)は会社と折半するため、本人負担は約半分で済みます。一方、フリーランスの国民健康保険は全額自己負担で、所得に応じて高額になります。

給与所得控除 vs 経費+青色申告控除

会社員には給与所得控除が自動的に適用されます(年収600万円で164万円)。フリーランスにはこの控除がなく、代わりに実際の経費青色申告特別控除65万円を使います。経費が多い業種(IT・デザイン等)ではフリーランスが有利になることもあります。

フリーランスの手取りを増やすコツ

小規模企業共済(月7万円=年84万円が全額所得控除)とiDeCo(月6.8万円=年81.6万円が全額所得控除)を併用すると、年間最大約165万円の所得控除が追加されます。さらに経費の適正計上(家賃・通信費の按分、交通費、書籍・研修費等)を行うことで、手取りを大幅に改善できます。

関連ツール: フリーランス手取り計算シミュレーター — 経費・控除をより詳細に設定してフリーランスの手取りを計算できます。

よくある質問(FAQ)

会社員とフリーランス、手取りはどちらが多い?
同じ年収の場合、一般的に会社員のほうが手取りが多くなります。フリーランスは社会保険料が全額自己負担で、給与所得控除がないためです。ただし、経費が多い業種や節税策を活用すれば差を縮められます。
フリーランスの社会保険料はどのくらい高い?
国民健康保険料は年収500万円で年間約50〜70万円(自治体により異なる)、国民年金は月額16,980円(2026年度)です。会社員は会社が半額負担してくれるため、実質負担が大きく異なります。
フリーランスになると年金は減りますか?
はい、国民年金(基礎年金のみ、満額年約80万円)となるため、厚生年金(平均年約170万円)と比べて減ります。iDeCoや国民年金基金で上乗せすることをおすすめします。
フリーランスの節税方法は?
主な節税策は、(1)青色申告65万円控除、(2)経費の適正計上、(3)小規模企業共済(年84万円控除)、(4)iDeCo(年81.6万円控除)、(5)ふるさと納税の活用です。
会社員からフリーランスに転身する際の注意点は?
主な注意点は、(1)社会保険の切り替え(退職後14日以内)、(2)開業届+青色申告申請の提出、(3)ローン・カード審査が厳しくなる可能性、(4)6ヶ月分以上の生活費を確保推奨、(5)退職金・失業保険の確認です。

免責事項

本ツールの計算結果はあくまで概算・目安であり、実際の手取り額を保証するものではありません。

  • 社会保険料は東京都の料率を基に簡易計算しています。自治体により異なります。
  • 国民健康保険料は自治体により大きく異なるため、概算値です。
  • 各種控除(配偶者控除、扶養控除等)は考慮していません。
  • 税制は変更される可能性があります。最新情報は税務署等にご確認ください。

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