年末調整ガイド【2026年版】書き方・還付金計算・必要書類を完全解説

最終更新: 2026年3月

年末調整の仕組みから、還付金の見積もり、各申告書の書き方、提出書類一覧まで。2026年の最新制度に対応した完全ガイドです。

1. 年末調整とは

年末調整とは、会社が従業員に代わって行う所得税の精算手続きです。 毎月の給与から天引きされる源泉徴収税額はあくまで概算であり、 年末に1年間の正しい税額を計算し直して、払い過ぎた分は還付、不足した分は追加徴収します。

年末調整の3つのポイント

  • 毎月の源泉徴収は「概算」。年末に正確な税額を計算して精算する
  • 会社が代行してくれる「簡易版の確定申告」のようなもの
  • 対象者は、12月31日時点で在職中の給与所得者(年収2,000万円以下)

多くの会社員は年末調整だけで納税手続きが完了するため、確定申告をする必要がありません。 ただし、医療費控除やふるさと納税(6自治体以上)など、年末調整では処理できない控除もあります。

2. 年末調整の還付金 見積もりツール

年末調整で戻ってくる金額(または追加で払う金額)を見積もります。 各項目を入力すると、リアルタイムで結果が表示されます。

還付金見積もりツール
基本情報
万円
生命保険料(年間支払額)
その他の控除
円(2年目以降)
家族
給与所得控除 -
基礎控除 -
生命保険料控除 -
地震保険料控除 -
iDeCo控除(小規模企業共済等掛金控除) -
配偶者(特別)控除 -
扶養控除 -
課税所得 -
年間の正しい所得税額(復興税込) -
住宅ローン控除適用後の税額 -
源泉徴収済み税額(年間) -
還付 / 追徴 -

3. 提出する書類一覧

年末調整では、控除の内容に応じて以下の書類を会社に提出します。

書類名 対象者 記入する控除
扶養控除等(異動)申告書 全員 扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除
基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書 全員 基礎控除、配偶者控除・配偶者特別控除、所得金額調整控除
保険料控除申告書 保険加入者 生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除(自分で払った分)
住宅借入金等特別控除申告書 住宅ローン控除2年目以降の方 住宅ローン控除

書き方のポイント

  • 扶養控除等申告書:氏名・住所のほか、16歳以上の扶養親族を記入。配偶者はこの書類には記入しない(配偶者控除等申告書に記入)
  • 基礎控除申告書:自分の年収(見込み)を記入し、所得金額と基礎控除額を計算して記入
  • 保険料控除申告書:保険会社から届く「控除証明書」の金額をそのまま転記。新制度・旧制度の区分に注意
  • 住宅ローン控除:税務署から届く「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」と、銀行の「残高証明書」が必要

4. 生命保険料控除の計算

生命保険料控除は、支払った保険料に応じて所得から一定額を差し引ける制度です。 契約時期により新制度(2012年1月1日以降の契約)と旧制度(2011年12月31日以前の契約)で計算方法が異なります。

区分 種類 控除上限
新制度 一般生命保険料 最大 4万円
介護医療保険料 最大 4万円
個人年金保険料 最大 4万円
旧制度 一般生命保険料 最大 5万円
個人年金保険料 最大 5万円
新制度合計 3区分の合計 最大 12万円
旧制度合計 2区分の合計 最大 10万円
生命保険料控除 計算ツール

各保険料の年間支払額を入力すると、控除額が自動計算されます。

一般生命保険料控除 0円
介護医療保険料控除 0円
個人年金保険料控除 0円
生命保険料控除 合計 0円

5. 年末調整でできないこと(確定申告が必要)

以下の控除や手続きは年末調整では処理できません。該当する場合は、翌年2月16日〜3月15日の間に確定申告が必要です。

確定申告が必要なケース
  • 医療費控除:年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合
  • ふるさと納税(6自治体以上):ワンストップ特例が使えない場合は確定申告が必要
  • 住宅ローン控除(初年度):1年目は確定申告が必要。2年目以降は年末調整で可能
  • 雑損控除:災害・盗難・横領による損害が発生した場合
  • 寄附金控除:ふるさと納税以外の特定寄附金
  • 年収2,000万円超の方:年末調整の対象外のため確定申告が必要

6. 年末調整のスケジュール

年末調整は10月〜翌年1月にかけて段階的に進みます。

10月
控除証明書が届き始める
生命保険会社、損害保険会社、国民年金基金、iDeCoの運営管理機関などから「控除証明書」が届きます。届いたら無くさないように保管しましょう。届かない場合は早めに各機関に連絡してください。
11月
申告書の配布・記入・提出
会社から年末調整の書類が配布されます。必要事項を記入し、控除証明書を添付して期限内に提出します。最近は電子化されている会社も増えています。
12月
会社が計算・精算
会社の経理部門が提出された書類をもとに所得税の再計算を行います。12月の給与(または賞与)で還付金の支給、または追加徴収が行われるのが一般的です。
1月
源泉徴収票の交付
1月末までに「給与所得の源泉徴収票」が交付されます。確定申告が必要な方はこの源泉徴収票を使って申告します。また、住宅ローンや保育料の算定にも使うので大切に保管してください。

7. よくある質問

年末調整で還付金はいつもらえますか?
多くの会社では12月の給与または1月の給与と一緒に還付金が支給されます。会社が年末調整の計算を完了し、税務署への届出を行った後に精算されるため、具体的なタイミングは会社の給与計算スケジュールによって異なります。12月の給与明細で「年末調整還付」などの項目をチェックしてみてください。
年末調整と確定申告の違いは何ですか?
年末調整は会社が従業員に代わって行う税額の精算手続きで、会社員は基本的にこれだけで所得税の納税が完了します。一方、確定申告は個人が自ら税務署に対して行う手続きです。医療費控除、ふるさと納税(6自治体以上)、住宅ローン控除の初年度、副業の所得が20万円超の場合などは、年末調整とは別に確定申告が必要になります。
年末調整の書類を出し忘れたらどうなりますか?
書類を出し忘れた場合、各種控除が適用されないまま税額が確定してしまいます。本来より多くの税金を支払うことになりますが、翌年の確定申告(2月16日〜3月15日)で申告すれば還付を受けることができます。還付申告は5年以内であれば提出可能なので、気づいた時点で手続きしましょう。なお、扶養控除等申告書を提出していない場合は「乙欄」として高い税率で源泉徴収されるため、特に注意が必要です。