住宅ローンの選び方【2026年版】固定金利vs変動金利、あなたに合うのはどっち?

最終更新: 2026年3月

住宅ローンを組む際に最も悩むのが「固定金利と変動金利、どちらを選ぶか」という問題。この記事では、それぞれのメリット・デメリットを整理し、2026年の金利動向を踏まえた選び方のポイントを解説します。

結論:どちらが得かは「金利上昇シナリオ」次第

結論

将来の金利動向は誰にも正確には予測できません。固定か変動かの選択は「金利上昇リスクをどの程度許容できるか」で決めるのが現実的です。

返済額の安定性を重視するなら固定金利、当初の返済負担を抑えたいなら変動金利。迷う場合はシミュレーションで両方のパターンを比較しましょう。

2026年3月時点で、変動金利は約0.3〜0.5%、固定金利(フラット35)は約1.8〜2.0%と、依然として大きな金利差があります。この金利差は毎月の返済額に直結するため、「変動金利のほうが数万円安い」という理由で変動金利を選ぶ方が多い状況です。

しかし、日銀の金融政策正常化が進む中、変動金利の上昇リスクは以前より高まっています。大切なのは「最悪のシナリオでも返済を続けられるか」をシミュレーションで確認することです。

固定金利のメリット・デメリット

メリット
  • 返済額がずっと変わらない安心感
  • 将来の金利上昇リスクがゼロ
  • 家計の見通しが立てやすい
  • 金利上昇局面では結果的に有利に
デメリット
  • 変動金利より金利が高い(2026年3月時点で約1.3〜1.5%の差)
  • 金利が上がらなければ、変動金利より総返済額が多くなる
  • 借入時の審査基準がやや厳しい場合がある

固定金利は「保険」のようなものです。保険料(金利差)を払うことで、金利上昇というリスクから身を守ります。以下のような方に向いています。

・返済額の変動に不安を感じる方
・金利動向を定期的にチェックする余裕がない方
・家計に余裕が少なく、返済額の増加に耐えられない方
・長期のライフプランを確定させたい方(教育費など出費が重なる時期がある場合)

変動金利のメリット・デメリット

メリット
  • 固定金利より大幅に金利が低い
  • 毎月の返済額が少ない
  • 低金利が続けば総返済額が最も少ない
  • 繰り上げ返済で元本を早く減らせる
デメリット
  • 金利上昇リスクがある
  • 将来の返済額が不確定
  • 金利上昇時に元本返済が進みにくくなる
  • 精神的な不安がつきまとう場合がある

変動金利は以下のような方に向いています。

・家計に余裕があり、金利上昇にも対応できる方
・繰り上げ返済を積極的に行う予定の方
・返済期間が短い(15年以下など)方
・金利動向を定期的にチェックでき、必要に応じて借り換えを検討できる方

固定 vs 変動をシミュレーション

金利タイプ比較ツールで、固定金利と変動金利の総返済額を比較できます。

5年ルール・125%ルールとは

変動金利の住宅ローンには、急激な返済額の増加を防ぐための2つのルールがあります。ただし、これらは「返済額の見た目」を抑えるだけで、金利上昇の影響そのものをなくすわけではない点に注意が必要です。

5年ルール

金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額が変わらないというルールです。ただし、返済額のうち「利息部分」と「元本部分」の割合が変わります。金利が上がると利息の割合が増え、元本の返済が遅れます。

つまり、5年ルールは返済額の急変を防いではくれますが、元本の返済が先送りされているだけです。最悪の場合、利息すら返済額で賄えない「未払い利息」が発生する可能性もあります。

125%ルール

5年ごとの返済額見直し時に、増額幅は前回の返済額の125%(1.25倍)までに制限されるルールです。例えば、月10万円の返済額は、次の見直しで最大12.5万円まで。その次の見直しで最大15.6万円まで、という具合です。

5年ルール・125%ルールの落とし穴

これらのルールがあるからといって安心はできません。返済額が抑えられた分、未返済の利息や元本は将来に持ち越されます。ローンの最終返済時に残債が一括精算される場合もあります。また、金融機関によってはこれらのルールを適用しない商品もあるため、契約前に必ず確認しましょう。

2026年の金利動向と今後の見通し

2024年以降、日銀はマイナス金利政策を解除し、段階的な利上げを進めています。これを受けて住宅ローン金利にも変化が見られます。

金利タイプ 2024年初頭 2025年初頭 2026年3月
変動金利(主要行) 0.3〜0.4% 0.3〜0.5% 0.3〜0.5%
固定10年 0.8〜1.2% 1.0〜1.5% 1.2〜1.6%
フラット35 1.8〜2.0% 1.8〜2.1% 1.8〜2.0%

変動金利は、銀行間の競争が激しく、基準金利は上昇していても優遇幅の拡大で実質金利は低く抑えられている状況です。しかし、今後さらに利上げが進めば、優遇幅だけでは吸収しきれなくなる可能性があります。

固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動するため、変動金利より先に上昇する傾向があります。「固定金利にしようかな」と思ったときには、すでに金利が上がっていることが多い点は留意が必要です。

金利上昇シナリオをシミュレーション

金利が1%・2%・3%に上昇した場合の返済額変化を計算できます。

年収別の借入可能額早見表

以下は返済負担率25%を基準とした、借入可能額の目安です。返済期間35年、元利均等返済で計算しています。

年収 変動0.5% 固定1.5% 固定2.0%
400万円 約3,200万円 約2,700万円 約2,500万円
500万円 約4,000万円 約3,400万円 約3,100万円
600万円 約4,800万円 約4,000万円 約3,700万円
700万円 約5,600万円 約4,700万円 約4,300万円
800万円 約6,400万円 約5,400万円 約4,900万円
1,000万円 約8,000万円 約6,700万円 約6,200万円
借入可能額 と 無理のない借入額 は違う

上記は金融機関の審査上の借入可能額の目安です。実際に無理なく返済できる金額は、これより少なくなります。住居費以外の生活費・教育費・老後資金なども考慮し、年収の5倍程度を目安に検討することをおすすめします。

シミュレーションで確認しよう

住宅ローンは人生最大の借金です。「なんとなく」で決めるのではなく、必ずシミュレーションで以下の点を確認しましょう。

1. 毎月の返済額:手取り月収の25%以内に収まっているか
2. 総返済額:固定と変動でいくら差が出るか
3. 金利上昇シナリオ:変動金利が2%・3%に上がっても返済可能か
4. 住宅購入の総コスト:頭金・諸経費・引越し費用・ランニングコストの合計

当サイトの住宅ローン計算ツールでは、これらすべてをシミュレーションできます。複数のパターンを比較して、納得のいく選択をしてください。

住宅ローンをシミュレーション

金利タイプ比較・返済額計算・購入費用の総額チェックまで、住宅購入に必要なツールを揃えています。

よくある質問

固定金利と変動金利、どちらがお得ですか?
一概にどちらがお得とは言えません。金利が今後大幅に上昇するなら固定金利が有利、低金利が続くなら変動金利が有利です。2026年3月時点では変動金利0.3〜0.5%、固定金利1.8〜2.0%です。返済額の安定を重視するか、当初の低金利を活かすか、ご自身の価値観で選びましょう。
5年ルール・125%ルールとは何ですか?
変動金利に適用されるルールです。5年ルールは金利が上がっても5年間は返済額が変わらないルール、125%ルールは返済額の増額が前回の125%までに制限されるルールです。ただし返済額が変わらなくても利息割合は増えるため、元本返済が遅れる点に注意が必要です。
年収の何倍まで借りられますか?
審査上は年収の7〜8倍まで借入可能な場合もありますが、無理のない返済のためには年収の5倍程度に抑えることをおすすめします。返済負担率(年間返済額÷年収)が25%以内が安全ラインです。
2026年の住宅ローン金利はどうなりますか?
日銀の利上げに伴い緩やかな上昇傾向にあります。変動金利は銀行間競争で低く抑えられていますが、今後の利上げ次第では上昇の可能性があります。シミュレーションで複数の金利シナリオを検討することが重要です。
住宅ローン控除は2026年も使えますか?
はい、利用可能です。年末ローン残高の0.7%が最大13年間控除されます。控除対象の借入限度額は住宅の種類により異なり、長期優良住宅で4,500万円、ZEH水準で3,500万円、省エネ基準適合で3,000万円が上限です。